ゴルフ会員権の譲渡所得に係る取得費の取扱いについて(H24.6.27確定)

ゴルフ会員権の譲渡所得の金額の計算上、取得費の控除が認められるかどうかをめぐって争われていた裁判で、東京高裁は一部控除を認める旨ほ判断を示しました。(判決確定)

原告Aにおける取引経緯は以下の通りです。

①昭和61年:本件ゴルフ場の預託金制ゴルフ会員権を1900万円(入会金380万円+預託金1520万円)で取得

②平成11年:株主会員制度への転換に伴い、預託金1520万円のうち920万円は払い戻された。これによって、原告Aは旧ゴルフ会員権(旧プレー権+旧株式を含む)980万円(入会金380万円+預託金の残額600万円)を保有することになった。

③平成13年:本件ゴルフ場が会社更生法の適用を受けて発行済株式のすべてを無償消却し、会員に新株を交付。その結果、原告Aは新ゴルフ会員権(新プレー権+新株式)を取得。

④平成17年:原告Aは新ゴルフ会員権を125万円で売却。その譲渡所得の金額の計算上、

取得費用980万円を控除して確定申告等を行った。

これに対し、税務当局は取得費用の控除等を認めず、更正処分等を行った。

東京高裁は、旧株式と新株式には同一性はないが、旧プレー権と新プレー権には同一性が認められるとし、旧プレー権の取得費380万円の控除を認める判断を示した。

 

この判決をふまえ、国税庁は「ゴルフ会員権の譲渡所得に係る取得費の取り扱いについて」という文書を記載しました。

内容はおおむね以下の通り変更になりました。

自主再建型のゴルフ会員権を譲渡した際の取得費について、次のように取り扱う。

①会社更生法に基づく更生計画による更生手続等により、預託金債権の一部のみを切り捨てられた場合

→ 切り捨てられた損失の金額は認識せず、取得価額から減額(付け替え)しない(取得時期も引き継がれる)(従来通りの取り扱い)

 

②預託金債権の全額を切り捨てられた場合

→ 下記の状況等を勘案して、更生手続等の前後で変更なく存続し同一性を有していると認められる場合には、その後に当該プレー権のみのゴルフ会員権を譲渡した際の譲渡所得の金額の計算において、当該譲渡による収入金額から控除する取得費については、更生手続等前の預託金会員制ゴルフ会員権を取得したときのプレー権部分に相当する取得価額とします。

(ア)当該更生計画等の内容から、優先的施設利用権が会員の選択等にかかわらず、当該更生手続等の前後で変更がなく存続することが明示的に定められていること。

(イ)当該更生手続等により優先的施設利用権のみのゴルフ会員権となるときに、新たに入会金の支払いがなく、かつ、年会費等納入義務等を約束する新たな入会手続が執られていないこと。

 

 


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