貸倒損失否認と救済措置

Q.当社は取引先A社に対する貸付金債権100万円について「全額回収不能」と判断し、貸倒損失として費用計上し、損金の額に算入しました。しかし、税務調査において、A社の資産状態から債権の一部は回収可能であると指摘され、「貸倒損失否認100万円」として修正申告すべきとのことでした。何か対処方法はあるのでしょうか。

A.法人税法基本通達9-6-2では金銭債権の「全額」が回収できないことが明らかになった場合に貸倒損失として損金経理することが認められています。そのため、一部でも回収可能性があることが判明した場合には、債権の全額が貸倒損失として計上することが認められません。

質問者の場合は、税務署の指摘通りに修正申告せざるを得ません。

ただし、救済措置があって、税務調査等で貸倒損失の損金算入を否認された場合、その債権が「個別貸倒引当金」の繰入事由に該当する場合は、貸倒損失として損金の額に算入した額を貸倒引当金の繰入れに係る損金算入額として取り扱うことができます。

このことは法人税法基本通達11-2-2に明示されています。

ポイントとしては修正申告の際に、

・「個別評価金銭債権に係る貸倒引当金の損金算入に関する明細書」を提出すること

・繰入事由に係る資料を保存していること

が必要です。


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